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PCLOSのフォント設定再挑戦

2015年03月11日

 PCLOS環境をいじっている。LXDEに混ぜたMATEは順調に動いているが、やっぱり日本語フォントが汚い。最初のガタガタはいつの間にか改善されたが、OSXと比べたら一目瞭然、ドット数が倍は違って見える。目が疲れる。

 同じマシンにインストールされているLubuntuは日本語がかなり綺麗でOSXと遜色ない。だがPCLOSもLubuntuもフォントはSans、Serifのまま、ヒンティングなし、ビットマップなし、アンチエイリアスありで全く同じ設定。思い切ってLubuntuの/etc/fontsフォルダと~/.config/fontconfigフォルダをまるまるPCLOSにコピーしてみたが、表示は変わらなかった。つまり設定の問題ではない?

 SansやSerifを指定した時に実際に使われるフォントを調べる方法を以前から探していたのだが、今回やっと見つけることが出来た。ターミナルで fc-match serif:lang=ja でserif指定時に使われる日本語フォントの名前が分かる。PCLOSではSerifが"WenQuanYi Micro Hei"、Sansが"UmePlus P Gothic"と出た。(ついでに、10-chromium.confでエラーが出た) そしてLubuntuでは"TakaoPMincho"と"TakaoPGothic"だ。

 よし、それではPCLOSにも同じフォントを入れてみよう、と思ったら、SynapticにTakaoが出てこない。ちょっと調べてみると、TakaoはUbuntuの人たちがIPAフォントから作ったものだと言う。その元になったIPAフォントならPCLOSにもあるが、Appearanceでこれを指定してもあまり綺麗な文字にはならなかった。

 Takaoはダウンロード可能になっていたので試しに落としてみる。良く分からないのでいくつかあるうち一番上のボタンを押したら何やらファイルが落ちてきた。インストール方法が分からない。ダブルクリックしたら展開ソフトが起動したのでホームに展開。PCLOSのControl Centerを探すとSystemに"Manage, add and remove fonts. Import Windows(TM) fonts"という項目があった。ここからインストールに成功。あとはAppearanceでフォントを全部TakaoPGothicにしてみる。

 Leafpadの表示が変わらないなぁ、と思ったら、Sans指定じゃUmePlusのままだ。システムのconfigをいじる前に、取り合えずLeafpadの設定をTakaoPGothicに変えてみた。ん。表示が変わった。PはプロポーショナルのPかな。少し行間が詰まってる感じがするが、それはLeafpadの問題だろうか。フォントフェース自体は滲が少なく読み易くなった。LeafpadでUmePlus、IPA、M+などをとっかえひっかえしてみたが、やはりTakaoが一番綺麗なようだ。FireFoxも全フォントをTakaoに指定してあちこち覗いてみる。まだOSXやLubuntuの方が綺麗かなー。しばらく使ってみよう。

2015年03月11日

 Takaoは字間と行間少し窮屈だが、文字そのものはIPAより綺麗な気がする。スクリーンショットを撮って更に画像を2倍にしてやっと見える程度の僅かな差だが、曲線の多い文字はやっぱりTakaoの方が滑らか。

 私が多用するのは10ポイントや11ポイントなので、フォントが綺麗だの汚いだのと言っている時はそのサイズで論じている。漢字であれひらがなであれその差は1ドットもない。どれを実線にしてどこをグレイで表現するかの本当に微妙な差だ。これが18や24ポイントであれば、(多分)どのフォントでも綺麗に見えると思う。

 がしかし、現にOSXやLubuntuでは9ポイントや10ポイントが綺麗に見えるのだ。同じTakaoフォントを入れ、分かる範囲の設定を同じにして、同じマシン上で、なおLubuntuが圧倒的に美しい。OSXはともかくLubuntuに出来ることがPCLOSで出来ない理屈が分からない。そう言えばサブピクセルをどう設定しても表示が変わらないんだが、もしかしてこの機能殺されてる?

 そう言えばMeiryoを試していなかった。早速MSのサイトからダウンロード... .exeじゃん。試しにダブルクリックしたらいつインストールしたか忘れていたwineによって解凍が始まった!が、どこにもファイルが展開された様子が無い。表示されるダイアログは日本語が化けて読めないが、vistaがどうとか言っているので、システム要件が合わないからダメだと言うことなのかも知れない。

 だらだらと検索をかけるとOSXでメイリオが使えるというページを見つける。ここのリンクから今度は.lzhファイルをダウンロード。ダブルクリックするとまたもwineのウィンドウが出るが解凍されない感じ。ターミナルからlha ~/Download/meirio.lzhしたらlhaなんて知らないと言う。apt-get install lha。再度lhaコマンド。内容が表示される。うーん。解凍はどうするんだっけ。lha x ~/Download/meiryo.lzh。お、ホームにファイルが出来た。

 Takaoと同じ要領でMeiryoをインストール。なんか文字の大きさがえらく違うぞー!と思ったが、いやこりゃ綺麗だ。フォントフェースが滑らかで、字間行間のバランスが良く読み易い。やっとPCLOSで綺麗な日本語が読めるようになったか?ただ等幅と明朝は含まれてないみたいだから、これはこれで考えないと。先の.exeには入っているのかなぁ。

2015年03月12日

 ちなみに今いじってるPCLOSは2014.3頃のLXDE版が元になっているが、dynabookに入っている2014.12MATE版には、Ubuntuフォントがインストールされていた。軽さが信条のLXDE版では省略されていたと思われる。

 UbuntuとTakaoとIPAはほぼ同じだが、レンダリングのくせのようなものがあるようだ。うちではIPAが僅かに見辛いと感じる。対するメイリオは全く違う、それこそ「明瞭」なフォントフェースを持っている。うーん。メイリオに決めちゃおうかなぁ。

 メインのフォントを決めたら、fontconfigをちゃんとして、sansを指定されたらメイリオを使う、みたいに設定してみたい。多分jaとenで各sansとserifとmonospaceを設定してやれば統一感が出ると思われる。まぁAppearanceと各アプリで設定してやれば済むことかも知れないが。

2015年03月13日

 とりあえずメイリオでシステムを設定してみようと /etc/fonts/fonts.d にあった 65-nonlatin.conf をルートで開いてみる。ちなみにこれは /etc/fonts/conf.avail にあるファイルのハードリンクで、fonts.dに置くことでシステムの設定が出来るシクミらしい。このファイル自体の目的は、ラテン以外のフォントを、システムのフォント決定プロセスに追加することではないかと思われる。

 ファイル内には<prefer>に続いてserif、sans-serif、monospaceの段落があり、それぞれにフォント名がずらずらと続いてる。優先順に並んでいるのだろうと判断して、各段落の最初の行にIPAPMincho、meiryo、IPAMonaGothicを置いてみた。本当はSerifもmonospaceもメイリオで行きたい訳だが、用意されていないので仕方ない。本来的にはどうすべきなのだろう。ここでconfを保存。設定が各アプリで反映されるよう、Appearanceの設定をデフォルトに戻し、FireFoxなどのフォント設定を全てSerif、Sans、Monospaceにしてログインしなおし。ちなみにAppearanceの設定はSansとMonospaceしかないので、アプリがSerifを要求しない限りIPAPMinchoは使われない。

 fc-match sans:lang=ja の結果がmeiryoになったが、lang=jaを省略すると serifはDejaVu Serif 、sansはDejaVu Sans になる。つまり ja とそれ以外で使われるフォントが違うと言うことだ。もしフォントの大きさが極端に違う場合、あるいは和文フォントの英文字と英文フォントが極端に違う場合は違和感が出る。MeiryoはVerdanaをベースに作られたそうだから、和文フォントと英文フォントは本来そういう組み合わせで使うのが理想かも知れない。いっそ英文もメイリオで表示するというのはどうだろう。Appearanceでメイリオを指定したのがその状態なんだろうか。Appearanceとconfigが頭の中でうまく整理出来ない。そもAppearanceはデスクトップの設定であり、configはシステムの設定だ。役割や考え方が違うのかも知れない。

 とりあえずこの設定で少し様子を見る。元々はTakaoなどでLubuntuと同じ品質の表示をさせるのが目的だったがそれは叶わず、結局フォントを変えて解決する方向になった。それならそれでOSXのttfを持って来れないかなぁってのも気になっていることではある。少しずつフォント決定のプロセスも見えて来た。うまく出来ているようでもあり、場当たり的なようでもあり。

 そう言えばwwwブラウザがどうやってフォントを決定しているのか知らなかった。私のhtmlの知識はせいぜい2.0くらいなので、フォント名なら決め打ちだったり、あとはサイズやスタイルの指定くらいしか知らない。試しにミクシのホームのソースを見たらfontタグは無かった! うーん、どうなっているのか分からない。Yahooのトップだとfamily指定があり、VerdanaやMS PGothic、Osaka、Arialなどに続いて最後にsans-serifが併記されている。頭から順にフォントを探して、無ければSans-serif(で指定されているもの)が使われるわけだ。cssを書いている人たちもフォント指定方法にいろいろ悩んでいる様子が伺える。

2015年03月14日

 よく考えたらTakaoにはちゃんとSerifもMonospaceもあるので、Serif、Sans、MonospaceをそれぞれTakaoPMincho、Meiryo、TakaoGothicとしてみた。どういう場面でどの設定が効いてくるのかまだよく分からないので、とりあえずこれで試用。

 ちなみに他のディストリのデフォルト状態のfc-match sans:lang=jaの結果。LMDEはTakao、wattOSはVL Gothicであった。



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