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マウスオーバー
2014年12月14日

 MATEなどで使われているファイル管理ソフトのcajaは、mp3ファイルにカーソルを合わせるだけで、簡易再生が出来る。ファイルにバッヂが付くのでそれと分かるが、最初は驚いた。

 この「カーソルを合わせるだけ」(マウスオーバーって言うらしい)はマックでは余り使われないUIで、未だに違和感がある。一番最初にこのUIに出会ったのは、マックのネスケ上でリンクに下線が表示される奴だったかも知れない。いやあれはIEだったろうか。Windowsでも多分当たり前だし、Linuxはソフトにもよるが、UI要素の上をカーソルが横切るだけで、アイテムがいちいちハイライトする。のは、心臓に悪い。

 マックで部品が反応するのは基本的にクリック(やドラッグ)した時であり、つまり何かが実行されたり変更されたりする時だ。マックでマウスオーバーが働くのはヒントがポップアップする時くらいで、この時はUI要素自体は反応しない。だからマックばかり使ってきた私は、ボタンやリンクがハイライトする度に、「え、どれかクリックしちゃった?」とびっくりする。増してトラックパッドでクリックを許可したマシンを触った日にゃ、実際に誤クリックもバンバン起きる訳で、失敗しまくりのストレス溜まりまくり。そのうち「ここは誰?、私はどこ?」状態になったりする。

 そも「操作可能ですよ」はアイコンなどのデザインによって訴えるもので、それで分かり難いならマウスオーバーでヒントをポップアップさせればいい。いちいち部品本体をハイライトさせる意味は無かろう。UIについての同様の混乱は、カレント(現在の操作対象)の考え方にもある。

 MATEはマウスオーバーなどのギミックが比較的少なくて、純粋なマックユーザーが使っても楽なUIだと思う。LXDEもそうだった。逆に最新の、リッチな、クールな、多機能なデスクトップ環境は、そういう動作を積極的に入れているようだ。ただタッチパッドでは「指オーバー」はあり得ないから、もしかしたらこの傾向は少し変わってくるのかも知れない。


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