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Linuxで録音編集
2014年12月12日

 iBookには音声ライン入力が無く、USBのサウンドアダプタ経由(か内蔵マイク)でしか録音が出来ない。このアダプタがまた使い勝手の悪いもので、アダプタ側でもiBook側でも録音音声そのものやレベルのモニタが出来ない。仕方なく必要な時は前世紀の名機PM7600にお出まし願っているのだが、どうやらThinkPadにはステレオのライン入力端子が付いているらしい。これは使わない手は無い。

 まずはこのところメインで使っているX23/PCLOS MATEで実験。Audacityという音声録音/編集ソフトをインストールする。最初Synapticでダウンロードしようとしたらエラーになって驚いたが、Reloadでリストを更新したらすんなりインストール出来た。なるほどソフトが更新されるとこういう動作をする訳だ。

 で、問題はLinuxのオーディオ環境だ。機種によりディストリにより音が出たり出なかったりと悩まされてきたので、今回も苦労するだろうなぁと思っていたのだが... Audacityを起動するとまずOSSと書かれたボタンが目に付いた。これをALSAにしてみる。スピーカーアイコンのところはIntel82801という選択肢が出たのでこれを選ぶ。マイクアイコンのところはdefault:Mic:0というのがあったのでこれにしてみた。

 さて。期待しないまま録音ボタンを押してみると、お、トラックが追加されてキャレットが移動して行く。内蔵マイクで入力してるっぽい。波形が出ないのは音が小さいせいか。録音ゲインと思われるマイクアイコンのスライダーを+側いっぱいにして、手元にあったラジオを近づけて再度録音してみる。してるしてる。

 実際に使うとなると、録音開始前に録音レベルが知りたいところ。iBookでの録音はこれがうまく行かなくて困っていた。Audacityの右上のマイクアイコン横にあるポップアップメニューからStart Monitoringを選ぶ。入力レベルメーターがアクティブになり、入力レベルが目で見える。ああ良かった。

 デスクトップのパネルの音量スライダーをいじると何故か再生時に一度エラーが表示される。このスライダーをいじると裏で何かが切り替わっているのかも知れない。このへんがどうも不審だ。wavにExportしてClementineで再生されることを確認。まだ触ってないが編集機能も充実している。ネットで調べるとWindows版やOSX版もあるようで、かなりメジャーなソフトだったようだ。

 取り合えず今日はここまで。このX23はmp3を再生させると*とても*酷い音がする。最初スピーカーの問題かと思ったが、外部スピーカーを付けても改善しない。となるとサウンドチップの問題の可能性がある。こんな(サウンド系をないがしろにした)マシンで実用的な録音/編集が出来るかどうかは、またこれから。

2014年12月13日

入力をline:0に切り替え、X23の背中にあるステレオ・ミニ・ジャックにライン音声を突っ込んでみる。レベルメーターが反応した。入力レベルを調整して録音すると、奇麗な音で入っている。録音機能に関して言えば、あとはタイマー機能などがどうなっているかくらい。録音エンジンについて詳しく調べてないが、うまくするとLiveCodeでフロントエンドを作れるかも知れないし、どこかに便利なシェルスクリプトが転がっているかも知れない。

 が、困ったことがひとつ。多分AudacityではなくX23の問題。再生音量が恐ろしく小さいのだ。本体のスピーカー部分に耳を当てると鳴っているのが分かる、という程度。ボリュームを100%以上にすれば今度は音が割れる。スピーカーが壊れているのかとヘッドホン、イヤホンで聞いても状況は変わらない。パネル上にあるボリューム・スライダーはいっぱい。ALSA Volume Controlのスライダーも全部いっぱい。なのにこの状態。

 果たして問題があるのはソフトなのかハードなのか。X24でも同様だから、この個体の問題でないのは確かだ。R31や1157で確認したいが、これらにはライン入力が無い。ALSAからOSSに切り替えてみたが、何も変わらないというか、こちらはAudacityで入力レベルの調整が出来なかった。うーむ。困ったというか、もったいないと言うか。もうちょっとなんだがなぁ。

2014年12月13日

 LMDEに変えてもXPで起動しても、やっぱり再生音量がおかしい。ネットでぐるぐる検索。うちだけの問題なのか?諦めかける。と、ふとキーボードのスピーカーアイコンに目が止まる。まさか。あはは。そうだった。ここに音量調整ボタンがあったんだった。スピーカーの音質は酷いままだけど、音量の問題はあっさりと解決。

 PCLOS LXDEを使っていた時には、TPなんとか言うプログラムを入れて、ThinkPad特有の(液晶輝度と音量調整)ボタンが押された時にオンスクリーン情報が出るようにしていた。ところがMATEで同じプログラムを入れるとスクリーンに二重に情報が表示されるので、削除した。で、この音量ボタンの存在まで忘れていた。

 iBookにも音量調整ボタンがキーボードに割り当てられてはいるが、これはシステムの音量を変えるもの。対するThinkPadは(と言うかPC一般は?)ソフトウェアによる調整に、更にハードウェアからのボリューム調整がかかる。マックは良くも悪くも全てをソフトウェアからコントロールしようとしている。ことを再認識した。

 Linuxのサウンド環境は面白くて、様々な、つまりラインやマイクの入力だけでなく、再生中の動画の音声までも、ミキサーで一括して扱うことが出来、それぞれをコントロールし、録音することも出来る。親切でもあり、便利でもあり、また面倒でもある。

 ちなみに今回LMDEで色々試している間に無線LANでハング、Audacityで再生音鳴らず、のトラブルがあった。まだ安定してないのかなぁ。

2014年12月14日

 X23の音量と音質の話は、キーボード上の音量ボタンの理解によって落ち着いた。ソフト(システム)側の音量とハード側の音量を適切に調整すれば、ちゃんと綺麗な音で再生される。(もっとも本体内蔵のモノラル・スピーカーの音質はお世辞にも良いとは言えない)

 混乱を助長したのは、ソフト側で「150%」とかの設定が可能になっていたから。ハード音量を下げ、ソフト音量を150とかにすると、割れた小さい音がスピーカーから出てくる。以前音楽再生環境をいじっていた時にはハード音量がもう少し上がっていたので、音量だけは普通で、でもソフト音量を150とかにしていたので音質が最低、という状態だった。これをして「ThinkPadは音が汚い」と思い込んでいたわけだ。

 タイマーを使った留守録については、どうやらコマンドで対応出来そう。この手の話になるとcronというキーワードが良く出てくる。そのうち調べないと。或いはLiveCodeで簡単なタイマーとフロントエンドを作るのが私には楽かも知れない。


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